Hana’s Note

AIモデル比較ガイドで「費用も条件で変わる」と読んだけれど、値札の数字だけでは足りないみたい。資料を読ませたり、やり直したりすると何が増えるのか。ここでは、API料金の数え方を一緒に見ていこうにゃ。

API料金は何に対してかかるのか

APIは、アプリケーションや自分のプログラムからAIモデルを呼び出すための仕組みです。一般にテキストAPIの料金は、AIに渡す文字列と、AIが生成する文字列をトークンという単位で数えて計算します。

トークンは文字数や単語数と同じではありません。日本語では、漢字、かな、記号、英数字、文の分け方によって数が変わります。そのため「1万文字なら必ず何トークン」とは決められません。価格表では、入力と出力を分けて、100万トークンあたりの米ドルで示すことが多いです。

比較メモ

  • 最終確認: 2026-08-16(JST)
  • 比較時点: 2026年8月16日に各社が公開していたテキストAPIの標準価格
  • 対象: GPT-5.6 Sol、Claude Opus 5、Gemini 3.7 Flash、Grok 4.6、DeepSeek V4 Pro/Flash
  • 検証状態: 公式価格ページを参照。無料・定額の製品プラン、検索・画像・音声などの追加料金は含まない

入力料金と出力料金を分けて見る

入力は、指示、会話履歴、資料、システム指示など、モデルへ渡す情報です。出力は、モデルから返ってくる回答、要約、コード、ツール呼び出し結果などです。多くのモデルでは出力の単価が入力より高く、長い回答ほど費用が増えます。

一回の概算は、次のように考えられます。

入力トークン数 × 入力単価 + 出力トークン数 × 出力単価 + 追加料金

ここでいう追加料金には、モデルごとの長文利用時の単価変更、検索・画像・音声などのツール、必要に応じた再試行が含まれます。単価が低くても、長い出力や複数回のやり直しが多ければ、総額は上がります。

2026年8月16日時点の標準価格

性能の比較と価格の比較は別に見ます。ここで示すのは、2026年8月16日に各社が公開していたテキストAPIの標準価格です。いずれも入力/出力100万トークンあたりの米ドルで、無料・定額の製品プランや、検索・画像・音声などの追加料金は含みません。

モデル入力/出力(USD/100万トークン)価格を見るときの条件
GPT-5.6 Sol$5/$30272Kを超える入力では、リクエスト全体の入力が2倍・出力が1.5倍
Claude Opus 5$5/$25高い推論設定や長い出力では、単価だけでなく完了までの生成量を見る
Gemini 3.7 Flash$0.75/$3.752026年末までの導入価格。2027年1月以降は別価格が公開されている
Grok 4.6$2/$6200Kを超える入力では、入力・出力とも2倍
DeepSeek V4 Pro$0.435/$0.878月17日からpeak/off-peak制へ変更予定。時刻とcache条件で単価が変わる
DeepSeek V4 Flash$0.14/$0.28同じくpeak/off-peak制へ変更予定。大量処理では時間帯も条件になる

このうち、DeepSeekは2026年8月17日01:00(JST)からpeak/off-peak制へ変更予定です。cache miss時のProはoff-peak $0.66/$1.98、peak $1.32/$3.96、Flashはoff-peak $0.22/$0.66、peak $0.44/$1.32になります。またGPT-5.6は272K超の入力でリクエスト全体の入力が2倍・出力が1.5倍、Grok 4.6は200K以上で入力・出力が2倍です。

キャッシュは何を変えるか

同じ長い指示や共通資料を繰り返し渡す場合、提供者によっては入力の一部をキャッシュとして扱い、通常の入力と異なる単価にすることがあります。キャッシュが使えるかは、同じ内容をどの順序・形式で渡すか、保持時間、各社の仕様に左右されます。

大切なのは、「キャッシュ対応」とだけ見て費用が必ず下がると決めないことです。実際の請求では、キャッシュに入った入力、入らなかった入力、長文のしきい値、出力トークンを分けて確認します。

長文利用時の注意

長い資料を一度に渡せるモデルでも、料金と品質の両方を分けて見ます。GPT-5.6は272K超、Grok 4.6は200K超の入力で、元記事の比較時点には単価が変わる条件がありました。

さらに、長い入力のどこにある情報でも同じ精度で探せるとは限りません。表、脚注、矛盾する記述、複数ファイルの関係を正しく扱えるかは、実際の資料で確認する必要があります。「100万トークン対応」を、そのまま「100万トークンを完全に理解」と読み替えないことが大切です。

資料を小さく分ける、必要な部分を検索して渡す、共通部分をキャッシュできる形に整える、といった設計は、費用だけでなく確認しやすさにも影響します。

安いモデルと高性能モデルの使い分け

重要なのは、高価なモデルを常用することではありません。普段はバランス型を使い、難問だけ上位モデルへ切り替える運用も現実的です。

たとえば、単純な分類、短い要約、大量の下書きでは低価格モデルを試し、複数条件の分析や難しいコード修正では上位モデルを候補にできます。ただし、同じ仕事を何度も失敗して再試行するなら、初回の単価が低くても総費用は増えます。

安いモデルでも、入力量と出力の長さ、ツール利用、再試行、長文割増、キャッシュの有無で総費用は変わります。100万トークンの単価だけでなく、一つの仕事を人間の確認まで終える費用で比べます。

自分の費用を確かめる手順

  1. 実際によく行う課題を3〜5件選ぶ。
  2. 個人情報や機密情報を除き、同じ指示を各候補へ渡す。
  3. 入力・出力トークン、試行回数、ツール料金を記録する。
  4. 正確さ、修正量、完了時間、費用を並べる。
  5. 難しい課題は別のAIまたは一次情報で検証する。

この手順では、モデルの単価だけでなく、作業全体で人間がどれだけ直す必要があったかも費用の一部として考えます。

Limitations and what may change

  • 価格、モデル名、stable/preview、製品プラン、利用上限は変更される。
  • Gemini 3.7 Flashは導入価格であり、比較時点の後に別価格が公開されている。
  • DeepSeek V4は2026年8月17日01:00(JST)に価格体系が変わるため、発効後の表示と実請求は未確認である。
  • 企業向けのデータ保持、学習利用、監査、地域条件は契約ごとに確認が必要である。

Summary

AI APIの費用は、入力・出力トークン、キャッシュ、長文条件、ツール利用、再試行で変わります。最初に価格表の単価を見たら、次に自分の仕事でどれだけの入出力と確認が必要かを測ります。

モデルの用途を先に絞るには、今、どのAIモデルを選ぶべき?主要AIモデル比較ガイドを参照してください。性能の点数を判断材料にする前には、AIベンチマークとは?AI性能比較の数字をどう読むかで比較条件を確認します。

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